本校の進路に関する特徴

 幼稚部から高等部専攻科まで幅広い年齢層の幼児・児童・生徒が通う本校は、その居住地も東京都全域に及びます。在籍数はコンパクトでも、卒業後に暮らしていく場所や進路先の多様さは、本校の大きな特徴です。
 幼児・児童・生徒一人一人がその発達課題の達成を通して、将来社会人・職業人として自立していくために必要な意欲・態度・能力を身に付けるため、学校教育全体で取り組んでいます。また労働・就労だけでなく、自分でできることを増やしていこうとする態度・意欲を育み、自らの生き方を主体的に考え、進路を適切に選択していける力を身に付けられるよう、各学部で段階に応じた指導を行います。

各学部の現状と取組

 高等部過去10年間の進路先

 進路行事の様子

<令和3年度>

 理療科 3年生 進路説明会

 令和3年4月19日(月)に、理療科全科3年生を対象に進路説明会を実施しました。
 説明会では、3年生の進路関係行事や進路決定に到るまでの具体的な流れ、最近の就職状況や求人状況について進路指導部から説明をしました。3年生は理療科の最終学年として、臨床実習で施術力を向上させ、2月の国家試験に向けての受験勉強に励み、また各自の希望する進路の実現に向けて就職活動を進めていく大事な1年間です。
 進路指導部も一丸となってバックアップします。

 <令和2年度>

 普通科 進路講座T

  2月26日(金)に、「産業社会と人間」を履修している1・2年生を対象に進路講座Tを行いました。本来予定されていた進路先見学が感染症対応の関係から実施できなくなったため、見学予定であった株式会社キユーピーあいの方2名に来校していただき、進路講座の形で実施しました。
 講師の方からは、企業の概要や求める人材などについて、丁寧にお話しいただきました。また、もう1人の講師の方からは、ヘルスキーパーになったいきさつや仕事に就いてからなどを、御自身の生い立ちから生徒が興味・関心をもちやすいように話していただきました。
 お二人の貴重なお話を聞いた生徒達は、挨拶の大切さ、コミュニケーションの取り方の大切さ、自らチャレンジしてやってみることの大切さ、働く環境の大切さなど、多くを学んでいました。今後も感染症対策を行いながら、生徒達の充実した学びを実現していきたいと考えています。

 普通科 第U期実習報告会

 令和2年12月18日(金)に高等部普通科の実習報告会を行いました。コロナ禍の影響を受け、実習先の受け入れが不可能になってしまった生徒もおり、残念な思いをさせてしまい、申し訳なく思います。
 何とか実習を行えた17名が現場実習やインターンシップの内容を発表しました。今年は新型コロナウイルス感染症への対応で、生徒同士の間隔を大きく取るため、体育館で実施するとともに、他学部の児童・生徒や保護者の参加を遠慮していただきました。発表の場としては物足りない状況ではありましたが、一人一人が自分の成果や課題をしっかり伝えることができました。
            

<令和元年度>

普通科 進路講座U

 2月6日(木)の3・4校時に、小平市のダンスチームの「エンターテイメントチーム FaiRy」代表の吉川様をお招きして、作業学習履修の生徒を対象に進路講座が行われました。吉川様は、昨年度の卒業生のお姉様であり、お母様の「病気や障害は個性である。」という想いに後押しされ、障害のある人もない人もみんなで一緒に楽しむことのできるFaiRyを立ち上げたそうです。病気、障害、年齢、国籍など関係なく、すべての人が楽しみ、笑顔になれるエンターテイメントであるダンスで、みんなが社会性を身に付け、毎日の生きる力になって欲しいと考えているそうです。
 お話を聞いた後でチアダンスとテーマパークダンスを体験しました。生徒全員がダンスを楽しむことができました。また、吉川様のキレキレのダンスも披露していただきました。非常に良い経験となるとともに、卒業後の余暇の過ごし方について考えるきっかけになりました。
※吉川様の「吉」の文字は、正しくは「土」の下に「口」となります。

(写真)生徒がポンポンを持ってチアダンスの練習をしています。

 普通科 進路講座T

 1月21日(火)に「産業社会と人間」の授業を受けている生徒を対象に、進路講座Tを行いました。講師は東京都就労支援アドバイザーで、株式会社パソナハートフルで障害のある社員の方々と一緒に仕事をされている岡崎円花様です。
 普段、なかなか接する機会のないビジネスマナーについて、@身だしなみ・表情、A挨拶・返事、B言葉遣いの3つのポイントを踏まえ、自己紹介、報連相(報告・連絡・相談)、会社訪問の際の名刺交換についての演習も行いました。最初は緊張して声の小さかった生徒も、だんだん自信を持って声が出せるようになりました。
 社会人として身に付けなければならないマナーについて考える良い機会になりました。

(写真)講師の指導を受けて、生徒が挨拶・自己紹介の実践をしています。

 高等部普通科 第U期実習報告会

 令和元年12月13日(金)に高等部普通科の実習報告会を行いました。今回は、普通科生徒全員が現場実習やインターンシップに参加したので、14名が発表しました。中でも3年生は3年間の実習を振り返り、どのように進路を決定したかを話してくれました。これは、下級生にも大いに参考になったと思います。
 また、小学部の児童、中学部の生徒、保護者の皆さんにも参加していただけました。普通科の進路に向けての実習について、御理解いただける良い機会となったと思います。ありがとうございました。

(写真)演台の前に立ち、実習の報告をする生徒の様子が写っています。

高等部普通科 進路先見学会

 11月29日(金)に「産業社会と人間」の授業の一環として、高等部普通科1・2年の生徒が四ツ谷にある日本視覚障害者職能開発センター(令和元年10月に日本盲人職能開発センターから名称変更されました。)へ見学に行きました。ここは、視覚障害の方がテープ起こしなどの業務を担う福祉事業施設(就労継続支援B型)と、東京障害者職業能力開発校がOA実務科を外部委託している訓練施設があります。
 事業に関する説明を丁寧に受けた後、センター内の職業現場・訓練現場を見学しました。利用者の皆さんに分かりやすく作業をデモンストレーションしていただいたり、実際に使用している機材に触れたりすることができました。
様々な進路先から選ぶひとつとして考えるきっかけを与えていただけ、充実した時間を過ごすことができました。

 (写真)センター内を見学しています。

高等部理療科 進路講座

 令和元年9月18日(水)5・6時間目に、理療科の全学年を対象に進路講座を行いました。
 例年この講座では、理療師として様々な職種で活躍されている卒業生の先輩方や理療業界に精通された方を講師としてお迎えしています。今年度は開業部門と訪問マッサージ部門の二部門を設定しました。
 開業部門では、『理療科入学から開業、そして現在に至るまでの私の歩み』というテーマで、視力が低下してから盲学校に入学するまでの心情や在学中の技術修得に向けての努力、卒業後に開業するまでの経緯や経営理念など、様々な体験談や情報をお話しして頂きました。
 訪問マッサージ部門では『訪問鍼灸マッサージの魅力』というテーマで、大学を卒業し現在の仕事に生かせる様々な経験をしたこと、盲学校を卒業して訪問マッサージの治療院を開業するに至った経緯、業務内容や就職面接で大切なことなど、わかりやすくお話して頂きました。

 高等部普通科 理療科見学会

 9月9日(月)の5・6校時に、「産業社会と人間」を履修している1・2年生を対象に、理療科見学会が行われました。理療科の授業を見学して、国家試験に向けた真剣な理療科生徒の皆さんの取り組みを肌で感じたり、理療科の授業や教育課程、進路などについて理療科の先生から説明を受けたり、理療科の先生方の指導であん摩実技の基礎を体験したりすることによって、理療科への理解を深めることができました。 普段の普通科の授業では聞かない言葉が飛び交う理療科の授業に驚きながらも、興味関心の高まる生徒の様子が伺えました。

(写真)理療科の教員から教育課程や進路について説明を受けています。

高等部普通科 第T期実習報告会 

 令和元年7月12日(金)に高等部普通科の実習報告会を行いました。今回は、現場実習やインターンシップを行った2・3年生5名が発表しました。生徒それぞれが実習の目標を立て、振り返り、感想を自分達の言葉で発表しました。今回インターンシップを経験しなかった1年生にも、それぞれの進路に向けた様子が伝わったと思います。


(写真)演台の前に立ち、モニター画面を活用しながら、実習の報告をする生徒の様子が写っています。

中学部 進路講演会

 令和元年6月25日(月)に、中学部進路講演会を行いました。今回は理療科の上野教諭のお話を伺いました。
 上野教諭は昭島市ご出身で、小学生の頃は元気な少年でしたが、中学生の頃はいじめを受け、辛い体験もされました。高校入学と同時にレーベル病が発病し、急速に視力が低下し、転校を余儀なくされました。先生方の理解と支援、そして、友達の「何も変わってないよ」の一言に支えられ、盲学校時代はスポーツと理療の勉強をひたすら頑張り、教員養成時代、松本盲学校を経て、今年度、本校の教諭になられました。
 生徒たちへ「いろいろなことへ、チャレンジしよう。信じあえる友は大事」など、たくさんのメッセージを送っていただきました。

(写真)上野教諭の貴重なお話を聞きました。

第1回保護者対象進路学習会

 令和元年5月28日(火)に保護者対象進路学習会を行いました。今回は、金井勉社会保険労務士オフィスの社会保険労務士で、東京都就労支援アドバイザーも務めておられる金井勉様を講師にお迎えし、『「将来の生活に向けて」〜年金制度の理解とグループホームの現状〜』というテーマでお話いただきました。
 子供たちの将来を保証するために必要な年金について、他の年金も含めた基礎的な話から、障害基礎年金の受給の為の手続きや認定基準に至るまで、分かりやすく話してくださいました。「20歳から80歳まで障害基礎年金を受給した場合いくらになるのか。」や、「グループホームに入って生活した場合、いくら必要でいくら位貯金できるのか。」など、具体的な例も挙げていただき、保護者の皆様もイメージしやすくなったのではないでしょうか。
 今回、御出席いただいた保護者の皆様、誠にありがとございました。アンケートでいただいたお声を元に、第2回の学習会を企画してまいりたいと思います。
 また、進路等の御相談も随時受け付けておりますので各学部の進路指導担当に気軽にお声掛けください。

(写真)講師が保護者の前で、障害基礎年金に関する話をしている。

高等部理療科 3年生進路説明会

 平成31年4月22日(月)に、理療科全科3年生を対象に進路説明会を実施しました。
 説明会では、3年生の進路関係行事や進路決定に到るまでの具体的な流れ、最近の就職状況や求人状況について進路指導部から説明をしました。
 3年生は理療科の最終学年として、臨床実習で施術力を向上させ、2月の国家試験に向けての受験勉強に励み、また各自の希望する進路の実現に向けて就職活動を進めていく大事な1年間です。
 進路指導部も一丸となってバックアップします。


<平成29年度>

中学部第2回進路講座

  2月20日、今年度2回目の中学部進路講座を実施し、卒業生の越崎沙絵さんのお話を聴きました。越崎さんは本校幼・小・中学部で学んだ後、筑波大学附属視覚特別支援学校高等部音楽科を経て、現在は音楽大学でピアノを専攻しています。ピアノは小学2年から習い始め、小学校時代からいくつかのコンクールに出場してきた経験の持ち主です。  講演では、新しい学校に進学するたびに環境に慣れるまで苦労をしてきたこと、不安を抱えながらも支えてくれる人たちと出会いピアノとともに歩んできたことを具体的なエピソードを交えて語ってくれました。「これまで支えてくれた人たちに感謝しています。これからもピアノの演奏を通して、たくさんのひととつながっていきたいと思っています。」
 最後に中学生たちに向けて「今の時期に好きなことを見つけて思いきり打ち込んでください」と応援のメッセージを送ってくれました。そして素敵なピアノの演奏を2曲披露してくれました。会場に広がるきれいな音色に、みんな聞き入っていました。

(写真の説明)越崎さんの中学部時代の様子や大学生活等の話を聞いている写真 (写真の説明)越崎さんがピアノを演奏している写真
 

保護者対象進路学習会(第2回)

 平成30年2月13日(火)に、保護者対象進路学習会を行いました。今回は、津田塾大学よりインクルーシブ教育支援室より2名の講師をお迎えし、『障害学生(生徒・児童)教育の「今」と「これから」』というテーマで、津田塾大学インクルーシブ教育支援室で実践しているお話しをしていただきました。障害のある学生の大学進学率は近年急激に増加傾向にあり、障害学生への修学支援の在り方を視覚障害学生への支援の実践例を交えながら分かりやすく御説明いただきました。
 そして津田塾大学の学生さんから『わたしの大学進学体験記』と題し大学に至るまでと大学生活、そして進路選択に向けて意識してほしいことについて視覚障害の当事者として経験してきて感じた事をお話ししていただきました。「盲学校でしか学べないことを学んでいってほしい」という学生さんからのエールは出席された保護者だけでなく、教員も今後の生徒指導への励みになりました。
 来年度も学習会の機会をとおして、社会で生きていく視覚障害者を支える様々な制度や支援について、広く情報提供できる機会を設けていきます。

(写真の説明)会場に保護者、教員が集まり、真剣に講演に耳を傾けている様子。

高等部普通科U期実習報告会 

 12月15日(金)の5・6校時に、音楽室で第U期実習報告会を行いました。今回は、初めてインターンシップを経験した1年生の発表、2回目のインターンシップを終えた2年生の発表、また3年生からは「3年間の軌跡〜僕はこうして進路を決めた〜」として3年間の取り組みについての報告がありました。実習の成果や今後頑張りたいことを堂々と発表する姿はとても力強く、教室内は発表者の真剣な気持ちが伝わってピンと張り詰めたような雰囲気でした。また、今回の参加者は、小学部4・5・6年生、中学生、保護者、教職員と幅広く、双方にとってよい報告会になりました。

(写真)校長が挨拶をしている様子(写真)生徒が発表をしている様子

中学部職場見学

 中学部では11月に生徒全員を対象とする職場見学を実施しました。実際の働く場を見学することで、社会生活に必要なマナーや態度を学び、進路について考える機会を得ることを目的としています。
 見学は、各学年・クラス別に行いました。1年1組はハローワークに行き、1年2組は校内で高等部の作業という授業に参加しました。2年生は学校の近くのスーパーで、3年生は第2高尾青年の家で見学と仕事の体験をしました。慣れない場所で、初めて会う人たちと行う作業に生徒たちは緊張していましたが、真剣に話を聴き、仕事に取り組みました。

(写真)1年1組(ハローワークで封入作業をしている様子)(写真)2年1組(スーパーで野菜の袋詰めをしている様子)
(写真)3年2組(第2高尾青年の家でハガキ作り(紙ちぎり)をしている様子)写真左(写真)1年2組(高等部「作業」の授業でカレンダー作り(ミキサー)をしている様子)写真右

中学部授業見学

 11月21日、小学部保護者を対象に中学部授業見学を行いました。中学部の授業についての説明の後、2・3時間目に行われていた国語、英語、数学、社会、理科、自立活動の授業を見学していただきました。見学後には、質疑応答の時間を設けました。入学後の授業や学校生活のことなど具体的に質問が出されました。事例をふまえた説明によって、疑問に感じたことも解消されて大変有意義な時間となりました。
 授業見学は、事前に申し出があればいつでも御覧いただけますので、お声掛けください。

(保護者アンケートより)
 1つの教科だけでなく、いろんな教科の見学ができて分かりやすかったです。

高等部普通科第T期実習報告会

 平成29年7月14日(金)に高等部普通科の実習報告会を行いました。第T期は、現場実習やインターンシップを行った2・3年生6名が発表しました。生徒それぞれが実習の目標をたて、振り返り感想を自分達の言葉で発表しました。大学受験を目指す生徒はその決意表明をしました。
 第U期実習報告会は12月15日(金)の5・6校時です。次回は1年生も発表します。学部関係なく広く保護者の方々にも参観いただければと思います。

(写真)大勢の参観者を前に、モニター画面を活用しながら実習の報告をする生徒の様子が写っています。

中学部第1回進路講座(本校理療科教員を講師に迎え)

 6月13日、総合学習の時間を使って中学部生徒全員を対象に進路講座を行いました。人生の先輩である視覚障害者の経験談を聴き、生徒の人生観や職業観を培うことを目的とした取り組みです。今回は本校理療科の臼木香月教諭を講師に迎え、これまでの人生の歩みを語っていただきました。
 臼木教諭は長野県出身で、幼いころから視力が弱く、小中学校時代を県内の盲学校で過ごしました。小学生で点字や歩行の技術を習得し、中学時代にはフロアバレー部で活躍しました。高校では、自分の視野を広げたいと、東京の筑波大学附属視覚特別支援学校を受験し、合格しました。高校生活は充実した3年間で、学内外で多くの出会いを経験し、陸上部で汗を流しました。卒業後は理療科に進学しました。理療科では様々な年齢層のクラスメイトと机を並べて、真剣に勉強しました。そんな中で教職に関心をもつようになり、教員養成施設を経て現職に着きました。
 理療科教員の仕事は、人間の身体の仕組みや医学の知識を教えるとともに、鍼やマッサージなどの実技の指導も行うなど、幅広いものです。年上の生徒も多いので、授業では自分が先生、授業以外では生徒の方が人生の先輩と気持ちを切り替えています。
 中学生へ将来に向けてのメッセージとして、パソコンで文字を入力できるようになってほしい、いろいろなことに挑戦して世界を広げてほしい、嫌なこともあるかもしれないけれど頑張るときには頑張れる人になってほしい、という言葉を送ってくれました。

(写真)講師と生徒が向かい合い、話を聞いている

保護者対象進路学習会(第1回)

 第1回保護者対象進路学習会 平成29年5月29日(月)に保護者対象進路学習会を行いました。今回は、渡部行政書士事務所代表で「親なきあと」相談室の渡部伸様を講師にお迎えし、『親なきあとも安心して働き続けるために、知っておきたい制度と仕組み』というテーマでお話いただきました。 「親なきあと」も子どもが地域で生活するために、親として何ができるのか、将来、子どもの生活にはどのような種類のお金がどれくらいかかるのか、誰もが漠然と感じている問題に対して具体的な金額や様々な制度を紹介しながら、必要な情報を分かりやすく解説していただきました。
 今回、本当にたくさんの保護者の方に御出席いただきました。有難うございました。アンケートでいただいたお声を元に、第2回の学習会を企画してまいりたいと思います。 また、進路等の御相談も随時受け付けておりますので各学部の進路指導担当に気軽に御声掛けください。

(写真の説明)講師と向かい合って保護者が座り、話を聞いている

高等部普通科進路講座T

 4月24日(月)に「産業社会と人間」の授業で進路講座を行いました。今回の講師は株式会社キユーピーあいでヘルスキーパーをされている塩田大樹さんです。幼少期から社会人になった現在に至るまでのお話をしてくださいました。「見えなくてもできることはやりたい」「自分一人の行動が視覚障害者全体のイメージになる」という言葉は生徒たちの社会に出る事への意識を高めてくれたようです。学生時代はずっと、早く社会に出て自立したいと考えていた塩田さん。しかし就職することがゴールではなく、仕事もプライベートも充実していることが大切だということを教えてくださいました。講座の中で趣味のムックリの演奏や、ギターの弾き語りも披露してくださいました。
 生徒たちには講師の塩田さんように、心豊かな社会生活が送れるような次への確かな一歩を踏み出していってほしいと願います。

(写真)講師と向かい合って横一列に生徒が椅子に(写真)アドバイザーの高橋氏、東京しごとセンターの鈴木氏を前に、生徒が横一列に机を並べ座って話を聞いているところ。
 

<平成28年度>

中学部第2回進路講座

 平成29年2月13日(月)今年度第2回目の進路講座を実施しました。今回の講師は、本校中学部卒業生で現在は大学生の若杉遥さんです。中学時代から今までのことを短時間にまとめて話してもらいました。急な視力低下で中2の後半から本校に転校してきた若杉さんは、点字を習得し、高校、大学へと進学し、現在は社会学を学んでいます。また、本校在学中にゴールボールと出会い、その魅力に引かれ、勉強とスポーツを両立させてきました。日本代表選手として、過去2回のパラリンピックに出場した実績の持ち主であり、今は東京パラリンピックに向けて日々、練習に励んでいます。就職を意識して進路に悩みながらも、「みんなにすごいなと思ってもらえるようになりたい。見えないと人に何かをしてもらうことが多いので、何かできることをもった人になりたい。」と語っていました。努力を重ねて活躍する先輩の話は、中学生の心に感銘を与えてくれました。

(写真)教室の後ろから撮った写真。手前に生徒が5人並んでいて、奥には卒業生の若杉さんがこちらを向いて座って話をしています。

理療科見学会

 9月12日(月)、「産業社会と人間」の授業の一環として、普通科1・2年生対象に理療科見学会を行いました。「臨床入門」の授業では、運動機能の検査方法を学習していました。目視以外にも、検査結果を正確に把握する方法があることに感心しました。「東洋医学概論」の授業では、たくさんの聞き慣れない言葉が続きました。理療科の生徒からも高度な質問が飛び交い、普通科生は圧倒されるばかりでした。「鍼実技」の授業では、打たれた鍼に電流を流し、筋肉が伸縮する様子を触らせてもらいました。はり治療で使用する鍼にも実際に触れ、生徒たちは興味深く観察していました。その他にも、理療科の教育課程や、国家試験について等、説明してもらいました。最後に、少しだけあん摩の体験をしました。基本的な指の使い方等を教えていただき、生徒の興味関心が高まる様子が伺えました。

(画像)鍼実技の授業で足に鍼を打ち、電流を流している様子を見学している。(画像)理療科の先生から基本的な指の使い方を教えてもらい、ベッドを押して練習しているところ。(画像)付添いの教員がベッドにうつぶせになり、普通科生徒が腰に母指圧迫をしているところ。
 

<平成27年度>

高等部普通科進路先見学会

 12月4日に「産業社会と人間」の授業の一環として、高等部普通科1・2年の生徒が四ツ谷にある日本盲人職能開発センターへ見学に行きました。ここは、視覚障害の方がテープ起こしなどの業務を担う福祉事業施設(就労継続支援B型)であり、また東京障害者職業能力開発校がOA実務科を外部委託している訓練施設でもあります。
 事業概要の説明を受けた後、センター内の職業現場・訓練現場を見学しました。また、現在OA実務科の訓練を受けている本校の卒業生からお話を伺いました。「難しいことにぶつかってもあきらめないことが大切です。一人で抱えこまず誰かに相談したり、好きなことで心をリフレッシュさせながら、ゆっくり悩みを解決していってください。」と激励の言葉をもらい、進路に向けた意識を大いに高められる見学会となりました。

(写真)施設長から館内の案内をしていただいている様子(写真)テープ起こしをする際使用するフットペダルを体験させていただいている様子(写真)現在OA実務科で訓練を受けている本校の卒業生から、お話を伺っている様子

中学部保護者会(進路について)

 10月2日(金)中学部保護者会を行いました。今回は、高等部普通科の進路担当者を招いての講話となりました。主な内容は次のとおりです。
(1)盲学校中学部卒業後の進路状況 (2)盲学校高等部普通科卒業後の進路状況 (3)中学部段階で大切にしたいこと (1)と(2)では関東甲信越地区盲学校の卒業生数が進路先ごとに紹介され、具体的にその傾向(校種・大学の学部・就労の職種など)を把握することができました。
 また(3)では「本校普通科卒業生の今」として、先輩5名の進路先での現在の様子が紹介されました。先輩方が在学中に育んだ「素直さ・明朗さ・熱意・意欲・目標意識」等が、現在の活躍につながっているとのことでした。 参加者にとって、大変有意義な時間となりました。

(画像)写真には、視聴覚室でモニターに映されたスライドを見ながら進路について説明を聞いている様子が写されています。

専攻科理療科2・3年生 施術所実習講座

 5月29日(金)に専攻科理療科2・3年生を対象とした施術所実習講座を実施しました。 専門的な知識・技術を有する方に実際の施術所において、施術所の設備・運営や施術方法などについて講演、施術指導をしていただく行事です。
 今年度は本校卒業生である島亮樹さんが院長を務める「がいな治療院」(東京都日野市多摩平3−31−20 トッポ・レンジビル2階、電話042−583−3321)にて実施し、院長先生から開業するまでのエピソードや日頃の業務などについてお話をうかがい、また実践的な施術の指導もしていただきました。
 生徒にとっては知識・技術の充実を図ると共に、活躍されている先輩の姿を拝見し、お話をうかがったことは、とても有意義な時間になったと思います。

(写真)院長の高島先生(写真)施術室室内の様子

理療科1年生進路オリエンテーション

 平成27年6月3日(水)に、理療科全科1年生を対象に進路オリエンテーションを実施しました。
 オリエンテーションでは、理療科3年間の進路行事の流れや、3年次の2月に受験する国家試験についての概要を進路指導部から説明しました。  
 入学して早々、解剖学や生理学といった基礎医学の学習に慣れてきた頃かと思います。  
 このオリエンテーションは、進路指導の全体像を把握してもらうために、今年度から実施した行事です。1年生の皆さんのキャリア意識を、少しでも高めるきっかけになれば進路指導部として嬉しく思います。

 

理療科3年生進路説明会

 平成27年4月20日(月)に、理療科全科3年生を対象に進路説明会を実施しました。
 説明会では、3年生の進路関係行事や手続きの具体的な流れ、最近の就職状況や求人状況について進路指導部から説明をしました。
 3年生は理療科の最終学年として、臨床実習で施術力を向上させ、2月の国家試験に向けての受験勉強に励み、また各自の希望する進路の実現に向けて就職活動を進めていく大事な1年間です。
 進路指導部も一丸となってバックアップします。

<平成26年度>

普通科「産業社会と人間」進路セミナー

 2月2日(月)に普通科の「産業社会と人間」の授業で、挨拶に関するセミナーを行いました。東京しごとセンターの高橋 加津恵先生を講師にお招きしました。 『かるく、せいを正し、イミングよく、ころをこめて、っせんして』 が、挨拶には大切とのことでした。生徒たちは内容に応じた挨拶の仕方を、発声の仕方や姿勢の指導とともに丁寧に教えていただきました。

(写真)セミナーを受講している様子(写真)挨拶の練習をしている様子1(写真)挨拶の練習をしている様子2

理療科進路講座

 平成26年9月24日(水)5・6時間目に、理療科の全学年を対象に進路講座を行いました。
 例年この講座では、理療師として様々な職種で活躍されている卒業生の先輩方や理療業界に精通された方を講師としてお迎えしています。今年度は本校を卒業後、特別養護老人ホームで機能訓練指導員をしている方と、治療院に勤務している方のお二人をお招きし、様々な体験談や情報をお話しして頂きました。在学中の進路決定に至るまでの経緯や、就職してからの苦労、そして仕事のやりがいなど、在校生たちに向けて貴重なお話をして頂き、生徒からも多くの質問が上がりました。

高等部理療科1・2年生対象 進路説明会

 平成26年9月8日(月)1時間目に、理療科の1・2年生を対象に進路説明会を行いました。
 1年生、2年生に分かれて、それぞれ進路指導部の教員から理療科の進路先、最近の進路状況、最近の求人状況について説明をしました。
 生徒からは自らの進路先を見据えた、具体的な質問がありました。
 説明会を機に、これまで以上に日々の実技や国家試験を見据えた学習に励むことを期待しています。